キキリツツリ

海若 藍平

青空文庫で読む
大正日本小説
家族・血縁道徳・倫理怪異・幻想成長・変化
あらすじ

継母にいじめられながらも毎日家事をこなす尋常四年生の露子は、女学校への進学を望んでいたが継母に強硬に反対され悲しんでいた。ある夜、雨戸の桟から赤い帽子を被って言葉を話す不思議な小さな虫が現れ、露子に同情して進学の手助けを約束する。翌朝、露子の学校の校長が家を訪れて両親を説得し、無事に進学の許可と夜の勉強時間が与えられた。しかし露子は、継母に心配をかけないために夜の勉強を辞退し、普段の授業に集中して頑張ると宣言する。その純粋で思いやりのある態度に打たれた校長と両親は涙を流し、継母もこれまでのいじめを深く反省して謝罪する。その後、露子は優秀な成績で女学校に進学を果たし、二度と姿を見せなくなった不思議な虫への感謝をいつまでも胸に抱き続けた。

登場人物5
露子つゆこ
犠牲者
女性10学生(尋常小学生)学生

役割主人公・犠牲者

継母にいじめられながらも健気に働き、女学校への進学を夢見る心優しい少女。

お母さんおかあさん
支配者
女性主婦その他

役割家族・敵役

露子の継母。露子をいじめて女学校進学に反対していたが、露子の思いやりに触れて深く改心する。

お父様おとうさま
凡人
男性その他

役割家族・脇役

露子の父。娘の進学には理解を示すものの、妻に強く意見できず傍観している。

むし
超越者
その他・不明

役割協力者・触媒

洋服を着て眼鏡をかけ、赤い帽子を被った言葉を話す小さな虫。露子の境遇に同情し、進学の手助けを約束する。

校長さんこうちょうさん
守護者
男性教師(校長)知識人

役割協力者・師匠・導き手

露子の通う学校の校長。露子のために彼女の両親を説得し、その純粋な心に涙を流して感動する。

人物相関3
露子お母さん家族

継娘と継母。当初はいじめられていたが、露子の健気な態度により和解する。

露子友人

露子に同情し、彼女が進学できるよう不思議な手助けをしてくれた恩人。

校長さん露子師弟

露子を高く評価し、彼女が女学校へ進学できるよう親を説得する。

舞台

時代背景

近代(尋常小学校・女学校が存在する時代)

場所

露子の家および学校

日本

テーマ
  • 逆境に耐える純粋な心と健気さ
  • 試験のためではない、日々の学びへの真摯な姿勢と道徳的教訓
  • 家族の和解と継母の深い改心
  • 目に見えない小さな存在からの思いがけない善意と助け
キーワード
女学校継母勉強校長雨戸の桟