マルコ まるこ | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 男性 | 英雄 | | 行方不明となった母を探すため、単身ジェノアからアルゼンチンへと旅立つ勇敢な少年。困難な旅を不屈の精神で乗り越え、母の命を救う。 |
ジョセハ じょせは | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 女性 | 犠牲者 | 奉公人 | 一家の借金返済のためアルゼンチンへ出稼ぎに出たマルコの母。過労から重病に倒れ死を覚悟するが、息子の姿を見て生きる気力を取り戻す。 |
父親 ちちおや | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 男性 | 守護者 | | マルコの父。妻不在の中、男手一つで二人の息子を育てながら懸命に働く。マルコの熱意に打たれ、アルゼンチンへの旅立ちを許可する。 |
ロムバルディのおじいさん ろむばるでぃのおじいさん | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 男性 | 守護者 | 農夫 | 船の中でマルコと親しくなった老農夫。ロサリオで無一文になり途方に暮れるマルコに偶然再会し、宿屋で彼のために資金を集める。 |
荷車の親方 にぐるまのおやかた | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 男性 | 守護者 | 商人 | サンチャゴへ向かう荷車隊の親方。マルコを荷車に乗せて労働の対価として同行させ、過酷な道中において唯一彼に親切にし励まし続ける。 |
メキネズ めきねず | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 男性 | 守護者 | | 母ジョセハの雇い主である立派な紳士。病に倒れたジョセハを手厚く保護し、トゥクマンで治療を受けさせている。 |
お医者さん おいしゃさん | 母を尋ねて三千里 | アミーチス エドモンド・デ | 男性 | 知者 | 医者 | トゥクマンでジョセハの治療にあたる医師。手術を拒否する彼女を説得しようとする。再会後に母の命が助かると、それをマルコの功績だと称える。 |
コロロッチョ ころろっちょ | コロロッチョ | カプアーナ ルイージ | 男性 | 超越者 | | 言葉を話すコオロギを食べた農夫の妻から生まれた男の子。コオロギのような跳躍力と鳴き声を併せ持ち、王や権力者をからかい翻弄するが、最後は元の虫の姿に戻っていく。 |
亭主 ていしゅ | コロロッチョ | カプアーナ ルイージ | 男性 | 凡人 | 農夫 | 貧しい農民でコロロッチョの父親。奇妙な息子の振る舞いに対して「コオロギは生まれ、やがて死にゆく」と諦観の言葉を繰り返す。 |
妻 つま | コロロッチョ | カプアーナ ルイージ | 女性 | 守護者 | 手間仕事 | 貧しい農民でコロロッチョの母親。言葉を話すコオロギの助言を信じてそれを食べ、異形の息子を産み、常にその身を案じている。 |
王さま おうさま | コロロッチョ | カプアーナ ルイージ | 男性 | 支配者 | 国王 | 絶対的な権力を持つ国王。コロロッチョの鳴き声に腹を立てて処刑を命じるが失敗し、彼の引き起こす騒音に屈して妥協を図ろうとする。 |
王女さま おうじょさま | コロロッチョ | カプアーナ ルイージ | 女性 | 犠牲者 | | 国王の娘。コロロッチョの不思議な魅力に取り憑かれて恋い焦がれ、彼が要求した王冠を掘り出すために過労で命を落としてしまう。 |
ジャック・パンセイ じゃっく・ぱんせい | 世界怪談名作集 | キプリング ラデャード | 男性 | 没落者 | 文官 | インドに駐在するイギリス人文官。かつての愛人を無慈悲に捨てた報いとして、彼女の幻影に憑りつかれ地位も愛も失い破滅していく。 |
アグネス・ケイス・ウェッシントン あぐねす・けいす・うぇっしんとん | 世界怪談名作集 | キプリング ラデャード | 女性 | 復讐者 | 士官の妻 | ジャックのかつての不倫相手。彼に捨てられた後も愛を乞い続けながら病死し、死後に幻の人力車に乗って彼の前に現れる。 |
キッティ・マンネリング きってぃ・まんねりんぐ | 世界怪談名作集 | キプリング ラデャード | 女性 | 凡人 | | ジャックの新しい婚約者。ジャックの不可解な言動に耐えかね、また過去の不倫を知ったことで彼を見限り去っていく。 |
ヘザーレッグ へざーれっぐ | 世界怪談名作集 | キプリング ラデャード | 男性 | 知者 | 医師 | シムラの名医。ジャックの見る幻影を過労や胃腸の不調による錯覚と診断し、近代医学的アプローチで治療を試みる。 |
ヘンゼル へんぜる | ヘンゼルとグレーテル | グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール | 男性 | 守護者 | | 貧しい木こりの息子。機転が利き、小砂利を落として道標にするなど、過酷な状況下でも妹を慰め守ろうとする。 |
グレーテル ぐれーてる | ヘンゼルとグレーテル | グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール | 女性 | 英雄 | | ヘンゼルの妹。最初は泣いてばかりいるが、最後は機転を利かせて魔女をかまどに突き落とし、兄を救い出す。 |
木こり きこり | ヘンゼルとグレーテル | グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール | 男性 | 没落者 | 木こり | ヘンゼルとグレーテルの父親。子どもたちを愛しているが、妻の強硬な主張に逆らえず森に置き去りにしてしまい、深い後悔に沈む。 |
おかみさん おかみさん | ヘンゼルとグレーテル | グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール | 女性 | 悪党 | | 木こりの妻で、子どもたちの継母。大飢饉による餓死を免れるため、子どもたちを森に捨てるよう夫に強要する。 |
魔女 まじょ | ヘンゼルとグレーテル | グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール | 女性 | 悪党 | | 森の奥でお菓子の家に住む老婆。実は子どもをおびき寄せて捕食する邪悪な存在。 |
兎 うさぎ | 兎と亀 | ダンセイニ ロード | 男性 | 反逆者 | | 長い耳を持つ足の速い動物。亀との競走を馬鹿馬鹿しいと感じて真面目に走らず、途中で座り込んでしまう。 |
亀 かめ | 兎と亀 | ダンセイニ ロード | 男性 | 道化 | | 硬い甲羅を持つ動物。大威張りで競走に臨み、相手が走るのをやめたことで勝利を得るが、自身が本当に足が速いと思い込む。 |
動物たち どうぶつたち | 兎と亀 | ダンセイニ ロード | その他・不明 | 犠牲者 | | 兎と亀に競走をさせた森の住人たち。競走の結果から亀を最も足が速いと信じ込み、森の火事の際に致命的な判断ミスを犯す。 |
海亀 うみがめ | 兎と亀 | ダンセイニ ロード | 男性 | 知者 | | 競走後、亀が勝因を相談しに行った相手。「足が早いから名誉の勝利を得たのだ」というもっともらしい助言を与える。 |
リャボーヴィチ りゃぼーゔぃち | 接吻 | チェーホフ アントン | 男性 | 求道者 | 軍人(二等大尉) | 内気で猫背、自身の容姿に強いコンプレックスを持つ二等大尉。暗闇で受けた偶然の接吻から甘美な空想に溺れるが、最後には深い虚無感にとらわれる。 |
フォン=ラッベク ふぉん・らっべく | 接吻 | チェーホフ アントン | 男性 | 支配者 | 地主、退役陸軍中将 | メステーチキ村の地主。村に立ち寄った将校たちを自邸の茶会に招く。 |
ロブィトコ ろぶぃとこ | 接吻 | チェーホフ アントン | 男性 | 放蕩者 | 軍人(中尉) | 女性に目がなく、自信に満ちた軽薄な中尉。リャボーヴィチとは対照的な性格で行動的。 |
メルズリャコーフ めるずりゃこーふ | 接吻 | チェーホフ アントン | 男性 | 知者 | 軍人(中尉) | 常に雑誌「ヨーロッパ通報」を読んでいる、物静かで冷静な中尉。リャボーヴィチのロマンチックな話にも現実的な解釈を下す。 |
ルル るる | ルルとミミ | とだ けん | 男性 | 犠牲者 | 鐘造り | 父親の跡を継ぎ見事な鐘を造り上げた少年。鐘が鳴らなかったことを悲嘆し、濁り始めた湖へ身を投じる。 |
ミミ みみ | ルルとミミ | とだ けん | 女性 | 犠牲者 | | ルルの妹。夢で兄が湖の底にいることを知り、夢から覚めた後に自らも湖へ身を投げて兄の後を追う。 |
湖の女王 みずうみのじょおう | ルルとミミ | とだ けん | 女性 | 超越者 | 女王 | 湖の底の真珠の御殿の主。湖を浄化する噴水を直させるため、ルルやその父親を湖の底へ呼び寄せた。 |
サミュエル・バートン さみゅえる・ばーとん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 支配者 | 実業家 | 厳格で偏見に満ちた孤独な富豪。偶然観劇した寸劇を通して、勘当した娘の困窮と深い愛情を知り己を省みる。 |
エルシー・ブルック えるしー・ぶるっく | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 女性 | 犠牲者 | 女優 | サミュエル・バートンの実娘。売れない画家と結婚して勘当され、貧困の中で家族劇に出演している。 |
オードリ・マーボー おーどり・まーぼー | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 女性 | 反逆者 | 女優 | アメリカの大富豪の娘。女優になる野望を叶えるため、実家の破産と自身の失踪を偽装し、舞台で大成功を収める。 |
ジャイルズ・ギルマン じゃいるず・ぎるまん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 知者 | 興行師 | 演劇界で暗躍する大物興行師。オードリの企みに協力し、架空の女優やスキャンダルを巧みに演出する。 |
チャレンジャー夫人 ちゃれんじゃーふじん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 女性 | 守護者 | | 人情に厚く慈悲深い貴族の婦人。自身の荘園に劇団を招くが、偽者の女優に騙されて宝石を盗まれてしまう。 |
ルイザ・レイナーズ るいざ・れいなーず | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 女性 | 悪党 | 元女優 | オーストラリア出身の元女優で脱走女囚。ヒルと名乗って代役女優になりすまし、見事な演技で周囲を騙して宝石を奪う。 |
ウィルビイ・ハーコート うぃるびい・はーこーと | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 偽善者 | 俳優 | 人気の二枚目俳優。持ち込まれた素人の台本を盗作して自作だと暗に仄めかしていたが、手配師に真相を暴かれる。 |
ドロシー・ネーション どろしー・ねーしょん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 女性 | 求道者 | 秘書 | マニントン夫人の秘書。ハーコートの話からかつての恋人が劇の真の作者であることに気づき、彼を探し出す。 |
マーク・ジャーマン まーく・じゃーまん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 知者 | 俳優手配師 | ドロシーの恩人であり業界の事情通。罠を仕掛けてハーコートに盗作を認めさせ、真の劇作家をおびき寄せる。 |
ウェブスター うぇぶすたー | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 道化 | 道化役者 | インディアン少女劇団の道化役者。借金取りの小悪党に対して蛇使いのインディアンに扮し、機転で売上を守り抜く。 |
クラクストン くらくすとん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 英雄 | 荷物係 | 歌劇団の荷物係だが、実は手錠抜けの達人。劇団を襲撃した山賊を密かに脱出して撃退し、劇団員と恋に落ちる。 |
マージョリー・ヒクソン まーじょりー・ひくそん | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 女性 | 守護者 | 女優 | 歌劇団の美声の女優。病気の兄を養う心優しい女性であり、冷静で頼もしいクラクストンに惹かれ結ばれる。 |
ジェームズ・ベイヘム じぇーむず・べいへむ | 真劇シリーズ | ホワイト フレッド・M | 男性 | 悪党 | 山賊 | オーストラリア奥地で歌劇団を襲撃した山賊の頭目。クラクストンの同窓生であったが、彼の手錠抜けの罠に嵌まり倒される。 |
スカァア | かなしき女王 | マクラウド フィオナ | 女性 | 支配者 | 女王 | ミストの島スケエの城を治める美しく恐ろしい女軍の女王。かつて愛した詩人クウフリンを思い出し、捕虜たちに死の前の歌を命じる。 |
ウルリック | かなしき女王 | マクラウド フィオナ | 男性 | 凡人 | 戦士 | スヴェン軍の生き残りである北国人の戦士。多くの女を愛したと豪語するが、真実の愛を知らないと見なされ、女王から容易い死を与えられる。 |
コンラ | かなしき女王 | マクラウド フィオナ | 男性 | 知者 | 琴手 | ファルカ軍の生き残りの琴手。ただ一つの永遠の愛を心に抱いており、その真髄を歌い上げたことで女王からすべてを知り尽くした者と評され、壮絶な死を与えられる。 |
グラッドロン ぐらっどろん | 髪あかきダフウト | マクラウド フィオナ | 男性 | 支配者 | 王 | アルモリカの王。マルグヴェンを深く愛すが、死別後に絶望して荒んだ生活を送り、のちに娘ダフウトのためにイスの市を建設する。 |
マルグヴェン まるぐゔぇん | 髪あかきダフウト | マクラウド フィオナ | 女性 | 超越者 | 女王 | グラッドロンが北国から連れ帰った非常に美しい女性。「白き女王」「赤き女王」と呼ばれ、ダナの不死の子孫とも噂される。 |
ダフウト だふうと | 髪あかきダフウト | マクラウド フィオナ | 女性 | 超越者 | 王女 | グラッドロンとマルグヴェンの娘。母に似た赤い髪と類稀な美しさを持ち、海と深い結びつきを持つ魔術者。 |
モルヴァアク もるゔぁあく | 髪あかきダフウト | マクラウド フィオナ | その他・不明 | 超越者 | | グラッドロンが手に入れた巨大な黒い軍馬。海獣の種と噂され、限られた者以外は決して寄せ付けない。 |
私 わたし | 「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から | リルケ ライネル・マリア | 男性 | 求道者 | | パリに滞在しながら手記を書き綴る孤独な人物。事物を深く知覚するための「見る稽古」を実践し、大都市における大量生産の死や人々の虚無的な姿を観察して、自己の内面の変容と恐怖に向き合っている。 |
クリストフ・デトレェヴ・ブリッゲ くりすとふ・でとれぇゔ・ぶりっげ | 「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から | リルケ ライネル・マリア | 男性 | 支配者 | 侍従 | 「私」の祖父であり、ウルスガァルの古い邸の主。自らの内に凶悪で独自の巨大な死を孕み、死の床にあっても邸内の人間や動物、村全体を恐怖で震え上がらせ、王のように君臨した。 |
ドリアン・グレイ どりあん・ぐれい | 絵姿 | ワイルド オスカー | 男性 | 没落者 | | 永遠の若さと美貌を保ち、代わりに自らの罪や老いを肖像画に引き受けさせる青年。快楽と罪悪に溺れ、破滅へと向かう。 |
ヘンリイ・ウォットン卿 へんりい・うぉっとんきょう | 絵姿 | ワイルド オスカー | 男性 | 放蕩者 | | 社交界の伊達者。ドリアンに享楽主義と青春の価値を吹き込み、彼の人生を狂わせるきっかけを作る。 |
ベエシル・ハルワアド べえしる・はるわあど | 絵姿 | ワイルド オスカー | 男性 | 犠牲者 | 画家 | ドリアンの美しさに魅了され彼の肖像画を描いた画家。後に堕落したドリアンの秘密を知り殺害される。 |
シビル・ヴェン しびる・ゔぇん | 絵姿 | ワイルド オスカー | 女性 | 犠牲者 | 女優 | 下層区の芝居小屋で働く可憐な女優。ドリアンと恋に落ちるが、冷酷に捨てられ自殺する。 |
ジェームス・ヴェン じぇーむす・ゔぇん | 絵姿 | ワイルド オスカー | 男性 | 復讐者 | 水夫 | シビルの弟。姉を死に追いやったドリアンへの復讐を誓い長年彼を探し求めるが、事故で命を落とす。 |
アラン・キャンベル あらん・きゃんべる | 絵姿 | ワイルド オスカー | 男性 | 犠牲者 | 科学者 | ドリアンの過去の友人。脅迫されてベエシルの死体処理をさせられ、後に自殺する。 |
ヘテイ へてい | 絵姿 | ワイルド オスカー | 女性 | 凡人 | | 田舎の美しい村娘。ドリアンが改心したと思い込むために恋人となるが、結局置き去りにされる。 |
龍子 りゅうこ | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 女性 | 守護者 | 活動家 | アナキストであるEの内妻。不当に収監されたEや同志たちの世話を献身的に焼きながら、権力の横暴や保守的な因習に対して強い反発心を抱いている。 |
E いー | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 反逆者 | アナキスト | 龍子の事実上の夫であり、徹底したアナキスト。権力に屈することなく、獄中生活をも読書の機会として楽しむほどの豪胆さを持つ。 |
M えむ | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 知者 | | 龍子らの同志。過去の獄中生活の経験があり、面会人控所で龍子と一緒に順番を待ちながら様々な獄内の事情を教える。 |
S爺 えすじい | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 調停者 | | 穏やかな人柄で周囲から慕われている同志の老人。不運にも収監された若き同志Yのために差し入れの手配などを行う。 |
T氏 てぃーし | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 偽善者 | B社経営者・ソシアリスト | 日本における社会主義の首領とされる人物。かつてはEの同志だったが現在は思想的に対立しており、龍子に対して保身的で皮肉な態度をとる。 |
Y わい | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 犠牲者 | B社社員 | 地方から上京してT氏を頼り、その会社で働いていた青年。偶然Eたちと同席していたために巻き込まれ、共に収監されてしまう。 |
老看守 ろうかんしゅ | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 支配者 | 看守 | 監獄の面会人控所に現れる小柄な老人。権力を笠に着た威圧的で横柄な態度で面会人たちを呼び出し、囚人家族を冷酷に扱う。 |
親方 おやかた | 監獄挿話 面会人控所 | 伊藤 野枝 | 男性 | 道化 | 肴屋 | 控所で待つ面会人の一人。気さくで冗談好きな性格をしており、軽口を叩くことで重苦しい待合室の空気を和らげる役割を果たす。 |
わたし | 些細な事件 | 井上 紅梅 | 男性 | 偽善者 | | 都に来て六年になる人物。車夫の無私な行動を目の当たりにし、自らの利己的で冷淡な態度を深く恥じ入る。 |
車夫 | 些細な事件 | 井上 紅梅 | 男性 | 英雄 | 人力車の車夫 | わたしを乗せた人力車の車夫。倒れた老女を自ら進んで助け、派出所まで送り届ける実直で道徳的な人物。 |
老女 | 些細な事件 | 井上 紅梅 | 女性 | 犠牲者 | | 白髪交じりで破れた服を着た女性。強風のなか車の梶棒に引っ掛かって転倒する。 |
巡査 | 些細な事件 | 井上 紅梅 | 男性 | 調停者 | 巡査 | 派出所にいた警察官。老女を連れてきた車夫の事情を受け、わたしに車夫がこれ以上車を引けないことを伝える。 |
阿Q あきゅー | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 男性 | 犠牲者 | 日雇い労働者 | 定職も家もなく、未荘の土穀祠に寝泊まりする男。屈辱を受けても「精神的勝利法」で頭の中で勝ちに変換する自己欺瞞を持つが、最後は身に覚えのない略奪の罪で処刑される。 |
趙太爺 ちょうたいや | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 男性 | 支配者 | 地主 | 未荘の権力者であり地主。阿Qが同姓を名乗ったことに激怒して制裁を加えるなど、権威を笠に着て村人を支配している。 |
趙秀才 ちょうしゅうさい | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 男性 | 偽善者 | 知識人(科挙合格者) | 趙太爺の息子。科挙に合格したエリートだが、革命の波が訪れると保身のために即座に辮髪を巻き上げ、革命党にすり寄る。 |
偽毛唐 にせけとう | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 男性 | 偽善者 | 留学生 | 錢太爺の息子。日本への留学経験があり辮髪がないため、阿Qから「偽毛唐」と呼ばれ忌み嫌われる。辛亥革命に乗じて自由党員を名乗る。 |
呉媽 ごま | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 女性 | 犠牲者 | 女中 | 趙家で働く未亡人。阿Qに突然関係を迫られて泣き叫び、結果として阿Qが村から孤立し没落していくきっかけを作る。 |
小D しょうでぃー | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 男性 | 放浪者 | 日雇い労働者 | 阿Q以上に貧弱な体格の日雇い労働者。阿Qが趙家から追放された後、彼の仕事を奪う形になり、激しい取っ組み合いの喧嘩をする。 |
挙人老爺 きょじんろうや | 阿Q正伝 | 井上 紅梅 | 男性 | 支配者 | 役人 | 城内で絶大な権力を持つ科挙の合格者。革命を恐れて未荘に家財を避難させる。後に見せしめとして阿Qの処刑に関与する。 |
半痴居士 はんちこじ | 松の操美人の生埋 | 宇田川 文海 | 男性 | 求道者 | 文筆家 | 東京生まれだが地方に移住した文人。市川団十郎と三遊亭円朝の芸をこよなく愛しており、彼らの舞台を観られないことを嘆いている。 |
無々君 むむくん | 松の操美人の生埋 | 宇田川 文海 | 男性 | 知者 | 僧侶 | 有馬温泉で居士と相部屋になった真宗の僧侶。説教に長け、言文一致の重要性と円朝の話芸のすばらしさを熱弁する。 |
三遊亭円朝 さんゆうていえんちょう | 松の操美人の生埋 | 宇田川 文海 | 男性 | 道化 | 落語家 | 類まれなる話芸を持つ落語家。本編には直接登場しないが、居士と無々君の会話の中心となり、その芸の高さが絶賛される。 |
辰公 たつこう | 越後獅子 | 羽志 主水 | 男性 | 放浪者 | 穴屋(職工) | 越後から東京に出稼ぎに来ているコンクリート穴屋の職工。ラジオの立ち聞き中に火事を発見し、重要な証言者となる。 |
勝次郎 かつじろう | 越後獅子 | 羽志 主水 | 男性 | 放蕩者 | 料理職人(板前) | 腕は立つが女癖が悪く、職を転々とする板前。妻との激しい喧嘩の直後に火事が起きたため、妻殺しの容疑をかけられる。 |
お時 おとき | 越後獅子 | 羽志 主水 | 女性 | 犠牲者 | 主婦 | 勝次郎の妻。夫の浮気に嫉妬してヒステリーを起こしやすく、風邪の治療中に誤って火事を起こし、命を落とす。 |
山井 やまい | 越後獅子 | 羽志 主水 | 男性 | 知者 | 検事 | 平凡な外見だが、鋭い観察眼と法医学の知識を持つ青年検事。科学的推論を用いて事件の真相を解き明かす。 |
井澤 いざわ | 越後獅子 | 羽志 主水 | 男性 | 支配者 | 警察署長 | 経験豊富だが先入観に囚われやすい警察署長。状況証拠から勝次郎を犯人だと決めつけ、山井検事と対立する。 |
小坂部 おさかべ | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 女性 | 超越者 | | 高師直の美しい娘。父の悪行を止められず都を落ちのびるが、異国の男に導かれて姫路城の天主閣に棲み、人間から魔性の存在となる。 |
吉田兼好 よしだ けんこう | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 男性 | 知者 | 遁世者 | 双ヶ岡に庵を結ぶ法師で『徒然草』の作者。小坂部に頼まれて「なよ竹の」とだけ記した恋文の代筆をする。 |
高師直 こうの もろなお | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 男性 | 支配者 | 執事 | 足利将軍家の執事で小坂部の父。塩冶の妻への横恋慕から塩冶一族を滅ぼし、自らも非業の死を遂げる。 |
本庄采女 ほんじょう うねめ | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 男性 | 犠牲者 | 近習 | 師直の近習で小坂部の恋人。小坂部と共に逃避行をするが、追手の権右衛門らと戦い命を落とす。 |
侍従 じじゅう | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 女性 | 犠牲者 | 女房 | 師直の館に仕える古女房。小坂部と采女の逃亡に同行するが、途中の川で足を滑らせて溺死する。 |
荏原権右衛門 えばら ごんえもん | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 男性 | 悪党 | 足軽大将 | 師直の家来。采女を妬んで小坂部との仲を裂こうと画策し、逃亡した二人を執拗に追撃する。 |
高師冬 こうの もろふゆ | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 男性 | 没落者 | 武将 | 師直の甥で養子。塩冶討伐に反対して養父と対立し、後に東国で討死する。 |
眇目の男 すがめの おとこ | 小坂部姫 | 岡本 綺堂 | 男性 | 狂信者 | 邪教徒 | 明国から渡来した阿修羅を奉じる邪教徒。日本に争乱を起こすため小坂部を魔神の権化と見定め、彼女を天主閣へ導く。 |
本田次郎 ほんだじろう | 次郎物語 | 下村 湖人 | 男性 | 求道者 | 学生 | 本田家の次男。乳母に育てられ、愛に飢えた幼少期を反抗的に過ごす。中学で良き師を得て自己の精神を磨き、青年へと成長する。 |
お浜 おはま | 次郎物語 | 下村 湖人 | 女性 | 守護者 | 校番 | 次郎の乳母。実母から引き離された次郎に盲目的とも言える深い愛情を注ぎ、彼の心の最大の拠り所となる。 |
お民 おたみ | 次郎物語 | 下村 湖人 | 女性 | 支配者 | | 次郎の実母。教育熱心で次郎を厳しく躾けるが、彼との間に心の溝を作る。後に病に倒れ、死の床で次郎と心を通わせる。 |
本田俊亮 ほんだしゅんりょう | 次郎物語 | 下村 湖人 | 男性 | 没落者 | 酒屋のち養鶏業 | 次郎の父。大らかな性格で、事業の失敗で没落するが動じず、次郎の独立心を陰ながら温かく見守る。 |