あらすじ
ある俳優が十数年前の巡業中、金沢の宿屋の十九歳の娘と深い仲になった。彼はそのまま旅を続けたが、娘は彼の子を難産の末に出産し、母子ともに亡くなっていた。その事実を知らない俳優だったが、旅先の宿屋や料理屋で、目に見えない同伴者の分の座布団や膳を出されるという不可解な経験を重ねる。やがて東京に戻って結婚した彼は、妻とともにさらなる奇妙な現象に遭遇するようになる。誰の姿もないのに格子戸が自動で開いたり、二人で新聞を読んでいると挿絵が死霊の絵に変わったりし、ついには妻が何者かに髪を引っ張られて気絶してしまう。俳優は一連の怪異を、怨みではなく娘が自身の死を知らせるために起こしたものだと受け止める。
登場人物3人
俳優はいゆう
放浪者男性俳優職人
役割主人公
諸国を巡業する旅回りの俳優。過去に関係を持った娘の死を知らぬまま、様々な不可解な現象に遭遇する。
娘むすめ
超越者女性19歳商人
役割恋愛対象・触媒
金沢の宿屋の娘。俳優の子供を身ごもるが難産で命を落とし、自らの死を知らせるため霊となって彼の周囲に現れる。
女房にょうぼう
犠牲者女性職人
役割家族・犠牲者
俳優が東京で娶った妻。夫の過去に関わる怪異に巻き込まれ、霊に髪を引っ張られて気絶する。
人物相関2件
俳優娘恋愛
巡業先の金沢で深い関係になった
俳優女房家族
東京に戻った後に結婚した妻
舞台
時代背景
明治時代末期から大正時代頃
場所
加賀の金沢の宿屋、および東京の自宅・料理屋
国
日本
テーマ
- 過去の因縁による怪異現象
- 死者からの知らせと執着
キーワード
俳優巡業金沢死霊座蒲団都新聞