中国の山中を旅する日本人の男四人(B、H、S、K)と中国人の案内者は、馬賊の襲撃を恐れ、宿泊予定だった山寺から逃げ出して深い草道を急いでいた。男たちは見知らぬ土地の気味悪さと、案内者すら馬賊の回し者ではないかという疑心暗鬼に苛まれている。やがて一行は前方に中国人の母娘連れを発見する。男たちは馬賊除けの好都合な道連れになると考え、冗談を交わしながら彼女たちの後をついて歩く。しかし、異国の山中で屈強な男の集団に後をつけられる形になった母親は、逆に彼らから輪姦されるのではないかと激しく怯え、案内者に抗議を始める。自分たちこそが被害者になることを恐れていた男たちは、見知らぬ女性から見れば自分たち自身が恐ろしい脅威であったという事実に直面する。気まずさと自己の正体に対する皮肉を感じながら、一行は再び黙々と草道を先へ進んでいく。
役割主人公・語り手
中国の山中を旅する日本人一行の一人。馬賊の襲撃を恐れて怯えながらも、道ですれ違った母娘連れには好奇の目を向ける。
役割脇役
日本人一行の一人。水筒を背負って歩き、先導する中国人の案内者すら馬賊の回し者ではないかと疑っている。
役割脇役
日本人一行の一人。片言の中国語を操り、案内者への確認や、現地の女性が怯えている状況の聞き取りを行う。
役割脇役
日本人一行の一人。長時間の山歩きで最も疲労困憊しており、歩みが遅れがちになっている。
役割協力者・触媒
日本人一行を先導する中国人の男。一行からは疑いの目を向けられているが、淡々と道案内を務める。
役割対照キャラ・触媒
山道で一行が追いついた現地の女性。背後からついてくる日本人男性の集団を、自分たちを暴行しようとする悪党だと思い込み激しく恐怖する。
共に中国の山中を旅する同行者
疲労して歩みが遅れるKを気遣う同行者
片言の中国語で指示を出し道案内をさせる関係
集団で後をついてくるBたち日本人を強姦魔ではないかと恐れる
時代背景
大正時代の午後
場所
中国の山中の深い草道
国
中国
- 見知らぬ異国での根源的な不安と猜疑心
- 被害者意識と加害者としての振る舞いの無自覚な反転