赤いステッキ

壺井 栄

青空文庫で読む
昭和前期中国・四国日本小説
家族・血縁孤独・疎外成長・変化犠牲・献身
あらすじ

瀬戸内海の石垣が多い村に住む5歳の克子は、生まれつき目が不自由であった。近所の子供たちからからかわれると激しく抵抗し、母は心を痛めながらも娘の負けん気の強さに頼もしさを感じていた。兄の健が幼稚園に通い始めると、克子も外の世界に憧れて寂しさを募らせる。両親は克子が将来自立できるよう盲学校のある都会への移住を望み、父は遠く越後の高田へ出稼ぎに出ていた。ある日、幼稚園に行きたがる克子に対し、母は「盲学校に行けばいじめられず、赤いステッキをついて歩けば自動車も避けてくれる」と言い聞かせる。克子は赤いステッキを万能の杖のように想像して目を輝かせ、自分は幼稚園ではなく盲学校へ行くのだと誇らしく宣言する。

登場人物3
克子かつこ
反逆者
女性5商人

役割主人公

生まれつき目が不自由な5歳の少女。近所の子供たちから差別やからかいを受けると激しく抵抗する負けん気の強さを持つ。

お母さんおかあさん
守護者
女性毛糸屋商人

役割家族・脇役

克子と健の母。家で毛糸を編む商売をしながら、視覚障害を持つ娘の将来を深く案じ、愛情をもって育てている。

けん
凡人
男性6商人

役割家族・対照キャラ・触媒

克子の兄で幼稚園に通う。気弱だが優しく、妹と口喧嘩をしながらも彼女の目の不自由さを気遣っている。

人物相関2
お母さん克子家族

目が不自由な娘の将来を案じ、時に厳しくも温かく見守り育てる

克子家族

よく口喧嘩をするが、妹の不自由さを哀れみ気遣う兄

舞台

時代背景

昭和前期(戦前)

場所

瀬戸内海の島にある石垣の多い村

日本

テーマ
  • 視覚障害を持つ少女の自己主張と周囲との軋轢
  • 障害児を育てる母親の深い愛情と将来への不安
  • 厳しい環境の中で自らの居場所を見出そうとする力強さ
キーワード
石垣めくら毛糸屋幼稚園盲学校赤いステッキ